歯科技工士問題の制度など

日技が信頼する“歯科技工士問題の制度などを検討する議連”:今後を見据え期待

 

日本歯科技工士会も森野執行部の2期目スタート。本会同様に連盟活動には、さらなる期待が集まるが、日本歯科技工士に関係する問題を検討する同議員連盟がある。20135月に「歯科技工士に関する制度推進議員連盟」発足。以後、その当時は年に12回、総会を開催していた。最近の詳細な活動は未確認であるが、発足時のメンバーは次の通り。顧問:伊吹文明・元衆院議長、会長:上川陽子・衆院議員、幹事長:橋本岳・衆院議員、筆頭幹事:福岡資麿・参院議員、事務局長:松本洋平・衆院議員、事務局次長:石川昭政・衆院議員であり、錚錚たるメンバー(その後の人事は未確認)である。

 

自民党総裁をうかがえる議員もいる面々である。個々の評価は省略するが、現在は国会議員を勇退した元伊吹衆院議長には、本格的に世話になった経緯がある。いわゆる“厚労族のドン”と称されていた時代である。現在は、衆参議員会館や議員が入居している隣接するビル事務所を訪問している。現在の田村憲久、加藤勝信、橋本岳、三三ツ林裕己議員など厚労族議員と意見交換を重ね、“厚労族のドン”の姿を維持・確保に努めている。現実的に情報行政・議員関係について図っているか不明だが歯科技工サイドからの最新の情報提供ができる関係にあり、有効である。当時から問題制度問題として扱われているが、労働時間、低賃金、低い社会的評価、養成機関の課題、継続する離職、歯科技工士高齢化などは、その当時から問題視されていた。最近は女子歯科技工士の養成、ネット時代を迎え歯科DX問題も新たな問題を抱えることにもなっている現実がある。

 

歯科技工士問題が取り残されそうな時代になり、現実的歯科診療を実施の経験を有して参院議員となった故島村大参院議員は、臨床現場を理解しており、歯科技工士、歯科衛生士との連携で歯科医療が成立する事実を承知している国会議員であり存在感を示していた。歯科技工士の歴史は、歯科医師の歴史でもあった。“大臣告示7:3”“インプラント”“審美歯科”など歯科界の熱い話題でもあり、歯科界は賛否量を踏まえ将来展望を語っていた。

 

当時の上記の議連が活動していた時代の日技政治連盟の幹部メンバーの一人は、「懐かしい名前であるが、伊吹先生は別格です。上川議員などは、知る人ぞ知る議員でした。松本・衆院議員、石川衆院議員など知る人は少ない時代です。振り返れば、技工問題は本当に難しいのだと表している。瀬政治力で一気解決はできないのですね。バサッと。同情するが、現在の執行部に任せるしかないが・・・」と現状認識を吐露していた。また、他のメンバーは「医療は与党・野党や党派を超えて、“共通の目的に向かい行政に対応していく”こと。これが肝要なのですが。野党にも歯科技工士の問題を懸念している議員が多数います。互いに意見交換・議論をすべきでないか。時代は令和です」と指摘する某野党医師もいる。与野党には、中堅・若手の議員が待っている。

 

時代の変化は、当該者の意識を変える必要性の指摘・理解が求められているはず。過去の歴史を有効にするには、歯科界が本当に問われているのも事実のようだ。「歯科技工士に関する制度推進議員連盟」は、それを促している。